MANULのブログ

総合格闘技の生涯スポーツ化を考えるブログ

どれくらいの練習頻度で通うべきか

うまくなるためにはどれくらい通えばいいか、週に〇回で強くなれる?といった疑問がわくかもしれません。
結論からいうと、通えるだけ通ったほうが上達するに決まっています。週に何回通えば強くなれると保証することもできません。
筆者は仕事など予定が入らなければ、週に5日のペースで練習に通っています。MMA3日、柔術2日のペースです。どうでしょうか。まだジム通いをしていない人からすると、多いとおもうのではないでしょうか。そんなに通わないと強くなれないの?と。
はっきりいって、週5通っても強くなれないやつはなかなか強くなれませんし、週に1回しか通えないのに強いやつは強いです。筆者のジムにも月に1~2回しか通っていないのに、強くて敵わない人がいます。こっちは週に5日も通っているのに、いかにこちらに才能がなくて、むこうは才能にあふれているかと挫折したくなります。しかしそこは高望みしない中年MMA愛好家。だいじなのは自分のペース。他人は他人、自分は自分。その人物より強くなることなんて目標にしていないので、自分がやりたいようにやるだけです。
いくら才能があっても、月に1回~2回の頻度でしか練習できないとなれば、圧倒的に練習量が足りずに満足な上達はできないでしょう。大いに願望が混じっていますが、才能がなくても地道に高頻度で練習しているほうが、いずれはうまくなるとおもいます。誰もが口をそろえることだとおもいますが、格闘技の練習は継続力に尽きます。というか、格闘技に限らずあらゆるジャンルの技術習得において、継続に勝るものはないんですね。才能があってかつ努力もできる人間がトップアスリートになれるわけです。われわれ凡才はトップアスリートなど望まず、そこそこ自分がなっとくできるていどに強くなれたら万々歳です。
じっさい、筆者も毎週5日通えているわけではありません。どうしようもなく仕事のつごうで通えない日が出てくるので、月にならすと週に3日~4日がコンスタントなところです。それでも多いと感じる人もいるかもしれませんね。月の半分は練習しているということになりますから。

週に二日は通うつもりでスケジュールをたてる

筆者は最低でもどのくらいの頻度で通うべし、という回答を持ちませんが、ジムのインストラクターは週に二日は通うつもりでスケジュールを立ててほしいとよくいいます。
週に一日では、その日になにか用事が入って来られないと、次の練習まで二週間のブランクが空いてしまう。それを避けるためにも週に二日のペースで、仮に一日潰れてしまっても、もう一日通えればブランクを一週間で済ませられるから、という考えです。
ひとつ参考にしてみてもいい意見ではないでしょうか。

柔術愛好家の練習頻度はすごい

偏見かもしれませんが、柔術愛好家の練習頻度はすごいです。筆者のジムでもいるのですが、ほんとうに毎日練習しているような人がいます。なんなら一日二回練習している人までいます。柔術はそうさせる魅力があるのだとおもいます。柔術愛好家はほんとうにイキイキとしています。練習するほど上達が感じられるから、ハマっていくのでしょうか。筆者もそれなりに柔術の練習をしているつもりですが、あまり上達は感じられません……だから嫌になって練習頻度を落とそうという考えも起きませんが。ジムが居心地いいんだろうな、と見ていておもいます。柔術会員のみなさん、ほんとうに仲良しで楽しそうなんですよね。仲良く相手を傷つけあうという特殊な行動が特別な友情を育むのかな、と筆者は推察しています。
ただまあ、MMAもやってたのに柔術愛好専門になってしまう人が後を絶たず、柔術の魅力はなんとなくわかるのですが、MMAもそうなるような魅力開発が必要なんだろうな、と個人的にはおもっています。

会費を一回あたりに料金換算して考えてみる

練習頻度を上げるために、会費を一回あたりに料金換算して考えてみてください。
月会費が一万円だとしたら、週に一日しか通えていないとしたら、一回2、000円~2、500円くらいになります。
これが月に1、2回だとしたら、5千円、1万円です。
週に二回通えたら一回千円ていどになるのではないでしょうか。
筆者が週に5日のペースで通えれば、一回500円です。
月会費でいくらでも通い放題のジムであれば、おなじ権利を持っている会員でも、一回あたりの料金はこんなに変わるのです。
一回あたりいくらなら許容できますか? 格闘技をするという特殊な場所を提供してもらえる、格闘技の技術を教えてもらえる、スパーリングをする相手を用意してもらえる、これがそろって一回500円は、筆者は激安だとおもっています。筆者の自宅最寄りの公共体育施設のトレーニングルームは一回600円超します。しかもたいしたマシンがあるわけでもなく、フリーウェイトもガチでやっている人には足りない重さしかありません。なんなら筆者のジムには簡易ながら筋トレ設備もありますから、通う頻度が高ければ高いほど、圧倒的なコスパになっていくわけです。
これが一回2,000円なら。先述したとおり、特殊な環境を用意してくれているのだから、必ずしも高くないと考えることができます。パーソナルトレーニングなどであれば一回の料金ももっと高いでしょう。出稽古、ビジター利用を受け入れているジムでも一回2千円~3千円くらいの費用が求められるとおもいます。と考えると、一回2,000円とはビジター料金だと考えることができるのではないでしょうか。ランニングコストとしてはコスパ悪くないですか? ビジター利用ができるジムがあれば、自分が通えるタイミングでそこに行けば済む費用感になってしまうわけです。
セコい考えかもしれませんが、どのくらいの頻度で通えばコスパがよくなるかで練習頻度を決めてみてもおもしろいかもしれません。

練習に行って後悔することはない。でもオーバートレーニングには気をつけて

筆者は週に5日通えるときは通っているわけですが、毎回行く前はダルい気持ちになります。めんどくさい、行きたくないな、という思いがよぎります。毎回です。それなのに行ってるって病的だなと自嘲しています。練習しないで強くなれたら行きません。そうなればいいのに、といつもおもいます。
でも、練習に行ったら後悔することは絶対にないんです。行く前は憂鬱だったけど、やっぱり練習して良かった、と必ずおもいます。そうおもわないのはケガしたときだけです。でも行きたくない理由はケガではないですからね。ただただめんどくさい、しんどいという理由なんです。ケガするから嫌だとおもう場合は、行かないほうがいいでしょう。そう思う理由があるのは異常な練習環境です。中年MMA愛好家にそんな修羅場は不要です。
そして、休んだら後悔するんですよ。モヤモヤするんです。行けたのに行かなかった、サボったという思いは、逃げを自覚しているからみずからを責めさいなむんですね。これを解決する方法は、サボらずに行く、しかないんです。
そしてまた、間隔が空くと行くのがなお憂欝になるんですよ。行くのが怖くさえなるんです。自分は受けいれられるのだろうか、と思い悩みます。でも会費払ってるんだから行く権利はあるよな、とわけのわからないことまで考えだす始末です。これ筆者だけの感情かとおもいもしましたが、他の会員もおなじ気持ちになるといっていたので、これを読んでいるMMA実践者の多くが賛同してくれる感情だとおもいます。この不毛な不安をおさえる、生じさせないためには、休まず通うしかないんです。
筆者が新卒で入った、けっきょく耐えきれず辞めてしまった会社の初めての上司から言われた印象的な言葉があって、モチベーションで仕事をしたらだめだよ、というのがあります。やる気があろうとなかろうと、仕事はしないといけないわけです。モチベーションが上がらないからと仕事に手を抜くと、あとで絶対に痛い目を見るんですよね。これ、仕事に限らず格闘技、だけに限らず趣味でもなんでも継続すべきことすべてにあてはまる格言だとおもいます。モチベーションでやるやらないを決めると継続できません。とりあえずやる、やる気が起きないとか考えずにやる、はだいじです。それがわからなかったから最初の会社を辞めたわけです!
でも、ここで気をつけたいのがオーバートレーニングです。仕事もそうですが、まじめにやりすぎると鬱になりかねません。しょせんは趣味です。どうしてもできない場合は休むべきです。筆者はいまのところオーバートレーニング症候群に陥ったことがないので正確なことはわかりませんが、おそらく練習した後に、来てよかったとおもえなくなったら、オーバートレーニングに陥ったと判断したほうがいいのだろうと考えています。一週間休んでみても気持ちが変わらなければ、おもいきって一か月、もうちょっと休会してみてもいいのかもしれません。そしてまたやりたい気持ちが湧きおこってくれば再開すればいいのではないかとおもいます。遠回りしてしまうかもしれませんが、生涯スポーツとして考えるのであれば、中年MMA愛好家には一つの選択肢だとおもいます。
オーバートレーニングはプロスポーツのみならず、アマチュアスポーツ、特に青少年のスポーツなどでも問題になっていることです。おそらくスポーツに限らず、他人にとってなんでもない趣味でもオーバートレーニング症候群は発症しうる現代病に近しいものだとおもいます。格闘技を愛好し続けるためにも、練習とは適切な距離感を持つことも必要だとおもいます。