MANULのブログ

総合格闘技の生涯スポーツ化を考えるブログ

MMAをするためにかかる費用

MMAをやることに興味をもって、気になるのは費用のことでしょう。
ジムのHPを見れば会費など載っていますが、最低限用具なども必要になるわけで、じっさいどのくらい費用がかかるでしょうか。
あくまで筆者のケースですが、参考例を書いてみたいとおもいます。

●会費

さまざまなジムがありますが、月会費は1万円前後が相場でしょうか。中にはプライベートレッスンで一回何千円とする高級志向のものがありますが、ここでは会員がスケジュールにあわせるジムを想定します。
はじめに入会金を月会費と同額とられるところが多いでしょうか。
プラス2千円弱のスポーツ保険の加入を求められるところが多いとおもいます。
最初に二か月分の会費を払う、というケースもあるのではないでしょうか。
そうすると、まず3万~5万円ていどが入会時に必要になるかとおもいます。
これに月会費が毎月1万円前後かかり、ジムによっては年に一回年会費、更新費という名目で、やはり月会費と同額か、半額といった金額を求めてくるところがあるかもしれません。
とりあえず、年間12万円前後の維持会費がかかると計算してみましょう。

●用具費

さて、MMAをするには用具が必要です。素手で殴りあうわけにはいきません。MMAの醍醐味オープンフィンガーグローブが必要です。ジムによっては貸出をしていて、必ずしも自前で用意する必要がないかもしれません。しかし、高級志向のジムだったり、有料で貸出ししているジムではなく、無料で借りられるようなジムであれば、そんなに予算をかけて手入れをしていないでしょう。体験希望者のために置いてある、というのが実際のところではないでしょうか。臭いや劣化が気になることもあるとおもいます。劣化していなくても、人の手はそれぞれ大きさが違うので、自分の手にあわないグローブを使ってサンドバッグ打ちやミット打ちをしたら、拳がすりむけるケガを負いかねません。筆者は自前のグローブでさえ、インナーグローブを使っていたら広がってしまい、素手ではサイズが合わなくなってしまいました。あと、なにげに重要なことかとおもっているのですが、自前の用具を持つことでモチベーションが上がることもあるとおもうので、基本的な武具は自前で持っておいていいのではないかとおもいます。

オープンフィンガーグローブ

MMAの代表的な武具であるオープンフィンガーグローブMMAを象徴するアイテムですね。これについては好みと予算で決めていいとおもいます。ジムによってはクッション(アンコと呼ばれる殴る部分)の厚みを指定されているかもしれないので確認してみましょう。練習用であればクッションは厚いほうが安全でいいとおもいます。アマチュアの大会なんかの指定グローブもアンコが厚いケースがあります。出たい大会を見越してグローブを買ってもいいかもしれませんね。実際のグローブに慣れることができますし、モチベーションアップにもつながるとおもいます。プロ団体の憧れのオフィシャルグローブでも、モチベ―ションアップにつながっていいんじゃないでしょうか。
これは筆者の考えですが、グローブはべつに高価なものでなくていいとおもいます。筆者が気にするとしたら、アンコの厚み、サイズ感、手首のホールドの三点です。プロ団体のオフィシャル商品など、もちろん品質はいいのでしょうが、ふだんの練習で本気で殴りあいをするわけでもなし、プロ仕様であればアンコが薄くなりがちだとおもうので、練習にその品質を求める必要はないのかなと考えるところです。
最近は洗えるウォッシャブルグローブと機能性を謳ったものもありますね。グローブは使っていると臭います。消臭剤を使ってもまにあいません。たぶんスパーリングしている相手は気にならないとおもいますが、使っている本人は不快感をおぼえます。洗えるとたしかにいいな、とおもいますが、費用はとうぜん高くなりますね。使ったことがないので、使用感も耐久性も筆者にはわかりません。
筆者が最初に買った商品はこちらの商品でした。

もう一段上の商品にGLADIATORのロゴが入った団体オフィシャル商品がありますが、店員の説明を聞く限りロゴが入っているか入っていないかの違いくらいなのかな、という印象でした。べつだん団体に憧れがあったわけでもないのですが、ボディメーカーの店舗が閉店セールをやっており、半額で買えたのでせっかくならいいやつを買おうと買いました。これがインナーグローブを使ったらガバガバになってしまった思い出のグローブです。一年ほど使ってマジックテープがバカになってしまい、引退しました。
いま現在筆者が使っている二代目グローブはこちらです。

アンコがそれなりに厚く、手首のホールド感もいいです。値段も高くないので、おすすめできる商品です。

●レガース・シンガード

脛あて(レガース・シンガード)も自前で持っておくといいとおもいます。レガースはつけていると汗をかくので、ジムのレンタル用品でジムがあまり手入れをしていないと、清潔とはいえないものになってしまうとおもいます。ジムによってはマジックテープがバカになっているものを見かけることもあろうかとおもいます。
レガースは布製の履くタイプと、革製の巻くタイプ、大きく分けて二種類あるかとおもいます。まずはどちらのタイプがいいかジムに確認してみてください。キックボクシングなんかだと革製のタイプを推奨されるかとおもいます。こちらのほうが被ダメージは少なく済みます。ただ、寝技の展開はしづらくなります。
布製の履くタイプでも、お互いにレガースを履いていれば、よほど全力でぶつかりあわなければ致命傷にはいたらないとおもいます。ちゃんとカットすれば痛みもほとんどないですが、最初のうちは痛くて歩くのもままならなくなるかもしれません。こればかりは慣れるしかありません。筆者もビール瓶やら砂袋で脛を打つ部位鍛錬をしました。コーチによっては不要という人もいて、正解はよくわかりませんが、空手なんかではいまでも稽古としてやる古の特訓法の一つではないでしょうか。やらないよりやったほうが強くなる気はします。
MMAをするなら布製の履くタイプをおすすめします。やはり組技、寝技をすることを考えればこちらです。打撃しかやらない限定スパーをする機会があれば、革製レガースも持っているといいかもしれません。筆者も革製レガースを一つ持っています。これは足を痛めて、少しでもダメージを軽減したくて買ったものです。ふだんは使っていません。MMAの試合でもレガースを装着する場合は布製のタイプになるかとおもうので、特別な理由がなければ布製でいいかとおもいます。
筆者は布製のタイプを三つ持っています。特にこだわりはありませんが、安心と実績のISAMI製品と、ボディメーカーの製品を交互に使いまわしていることが多いです。

もう一点布製の商品を持っていますが、こだわらずに白色のものを買ったら汚れがめだってしまい、あまり使っていません。
革製のレガースはこの商品を買いました。

とくに不満はありません。MMAの練習もできないことはないかなと個人的にはおもいます。

●ニーガード

筆者のジムでは筆者以外つけている人がいません。しかしながら、膝でガードされると攻撃した側に猛烈な痛みがあるので、相手のためにつけています。痛みを通して攻防のテクニックをおぼえるという荒療治的な考えもあるかもしれませんが、安全第一でつけています。高いものでないですし、タックルの時に膝を保護してくれるので、筆者は装着をすすめます。筆者が使っているのは安心と実績のISAMI製です。

●マウスピース・マウスガード
打撃のスパーリングをするなら必須です。個人的には寝技をやるときでも装着をおすすめします。筆者は柔術クラスでも必ずつけています。膝とか平気で顔面に入ります。
筆者は最初ショックドクターのマウスピースを使っていました。しかしながらスパーリング相手の蹴りがあごにヒットし、口の中を切った際に、インストラクターからオーダーメイドのマウスピースをすすめられ、歯は一生ものだからケチって損傷してもつまらないな、と考えてオーダーメイドに踏みきりました。ちなみに、口の中のケガ自体は、オーダーメイドのマウスピースなら防げたかといえば、そうとも限らないとおもっています。比較していないのでなんともいえませんが、オーダーメイドのマウスピースをしている今でも、唇を切りますので。
しかしいまではもう既製品のマウスピースには戻れません。先日、オーダーメイドのマウスピースを忘れてしまい、念のためでカバンに入れてあるショックドクターのマウスピースをしかたなく使いましたが、やはり装着感が雲泥の差でした。ショックドクターが悪いとかではなく、筆者の作りかたが悪かった可能性もありますが、ショックドクターのマウスピースを噛んでいたときに感じた息苦しさがまるでないのです。ピンキリかとおもいますが、1万円~2万円で安全と快適を得られるので、オーダーメイドをおすすめします。

●運動服

ラッシュガードの着用をすすめられることが多いとおもいます。筆者もジムに入会するときに、「ふつうは着る」と言われましたが、べつに強制されませんし、着ないでやっている人もざらにいます。必須ではないですが、マナー的な意味でも用意しておいて無駄ではないとおもいます。ラッシュガードという商品にこだわらず、コンプレッションウェアという商品名の安物でぜんぜん問題ないとおもいます。たくさん商品があるので、自分の体にあうものをいろいろ試して楽しみながらさがしてみるといいとおもいます。そんなに簡単に着られなくなるような代物ではありませんが、臭いがとれなくなることがあるので、やっぱり消耗品です。清潔感のためにワンシーズンで買い替えるくらいのペースで負担の無い価格帯を選べばいいのではないかとおもいます。筆者はアンダーアーマーやアマゾンで安い商品をよく買っています。

アンダーアーマーの商品は伸縮性が高く、圧が強すぎないので、大きめのサイズを、他の商品はジャストサイズで買っています。
ボトムスのコンプレッションウェアは、寒い時期には着ていますが、暑い時期は短パンです。ですが、コンプレッション機能のあるスパッツを履いています。股間が安定するという気分的なものなので、必須ではないとおもいます。

 

短パンはポケットの無いものを履いています。ジムから指示されない限り、ポケットつきのものでも問題ないとおもいます。しかし、けっこう指先がポケットに入りこむもので、危ないです。相手のことを考えて個人的にポケットの無いサッカー用の短パンを履くか、寒い時期であればロングスパッツの上に短いスパッツを重ね着することもあります。シュートボクシングスタイルと揶揄されます。

 

 

 

トップスはコンプレッションウェアの上に半袖のスポーツシャツを着ています。こだわりはなにもありません。千円~二千円で買えるようなものを着ています。
試合着でないかぎり消耗品と割りきって、安物を着潰すのが清潔感もあっていいのではないでしょうか。

●最低限かかる費用

最低限必要なものといえばこんなところではないでしょうか。
まとめると、
入会時点で5万円~7万円
ランニングコストで15万円前後/年(毎月の会費+季節ごとに運動服を買い替えると計算)

というところではないでしょうか。

筆者はこのほか、持病のTFCC損傷のために毎回テーピングをしているため、テーピング費用が定期的なコストとしてのしかかっています。
あとはドリンク代ですね。筆者はプレワークドリンクを自作しているので、サプリメント代がかかっています。
柔術をやる人には柔術着の費用がかかります。一着あれば高頻度で練習していても一年は耐えるのではないでしょうか。高頻度で通おうとすると、洗濯が追いつかないからともう一着欲しくなったりはしますし、じっさい筆者は練習着3着、試合着1着と用意しています。いずれも一万円しない安物ですが、柔術愛好家は柔術着にこだわったり、収集したくなりがちなので、まだまだ使えるのに新しいのを買っては奥さんに怒られる、というのがパターンではないでしょうか。
筆者は最初の柔術着を白色で買いました。柔術着っていろんな色あるけど、初心者は白色じゃなきゃなめてるって怒られるんじゃないかとおもっていました。白って汚れが目立ちますよね。まもなく後悔して、二着位目以降は有色柔術着を買っています。

どうでしょう。MMAをするためのランニングコスト、高く感じますでしょうか?
習いごとの中でもマイナーなものなので、会費を高いと感じるかどうかですが、他の習いごととくらべても会費自体はそんなに高いわけでもないのではないでしょうか。毎日なにかしらのクラスがやっていて、何日出てもかまわないジムであれば、出れば出るほど会費は一回あたり安くなります。
やってハマるうちに、道具代をバカスカ浪費してしまうかもしれません。ご利用は計画的に、ですね。